Exercise-induced AMPK activation does not interfere with muscle hypertrophy in response to resistance training in men
http://jap.physiology.org/content/116/6/611
Journal of Applied Physiology Published 15 March 2014 Vol. 116 no. 6, 611-620
Tommy R. Lundberg, Rodrigo Fernandez-Gonzalo, Per A. Tesch
持久的な運動をレジスタンストレーニングを同じ日に行う場合、
間に6時間の回復をおくとレジスタンストレーニング単独で行うよりも筋肥大した(42)。
持久的な運動によって筋グリコーゲンが減少するため、
直後にレジスタンストレーニングを行うことは筋力とパワーの減少が起こると考えられる。
持久的な運動はAMPKを活性化し、PGC-1αを増加させる。
レジスタンストレーニングはmTORの経路を活性化して筋肥大を促す。
ラットでの実験(60)では先に行った持久的な運動によるAMPKの活性化は、
mTORの伝達を抑制し4E-BP1やP70S6Kなどの下流因子の調節により筋肥大を抑制すると考えられる。
(41)や(42)の研究結果では、持久的な運動の後に筋機能が回復してからレジスタンストレーニングを行うと、
筋肥大が確認された。
では、持久的な運動の直後に行うとどうなるか、実験してみた。
週に3日程度運動を行う若い男性10人で実施。
片足での自転車運動を40分行った後、15分の回復時間を挟んで、
座った状態での膝伸展を4×7セット実施。
結果、持久的な運動を組み合わせた場合、
筋グリコーゲンやPGC-1α、VEGFのmRNAはレジスタンスだけ群よりも有意に増加し、
ミオスタチンmRNAは有意に減少した(Fig5)。
しかし
4E-BP1やP70S6Kなどは特に変化が無かった(Fig6)。
持久的な運動が筋肥大を抑制せず、むしろ肥大を促したが、、
これが競技を行う選手に導入されることは悪影響を及ぼすと考える。
AMPKの活性は運動後1時間に明確に高まる(11,20,46)ので、
レジスタンストレーニングが打ち消した可能性がある。
ミオスタチンが減少しPGC-1αが増加したことは筋肉の増加や分解を抑制すると考えられ、
これが持久的な運動を組み合わせた群で高まったことは興味深い。
今回の結果で筋肥大は持久的な運動の組み合わせの方がより大きくなっているが、
これにはミトコンドリアや筋グリコーゲンの増加が大きく寄与していると推測される。
持久的な運動との組み合わせの方が筋力の向上が低かったことなどから、これは言える。
今回の実験では片足での運動を行っているが、
今後は他のやり方での比較が必要と思われる。
Free
とても面白い論文でした。
持久的な運動を組み合わせることがミオスタチン(筋肉の肥大を抑制する)の発現を弱める。
その点から考えると筋肥大には適度な持久的な運動を行うことは良さそうですね。
ただ、見た目のデータだけから都合の良いことを言わず、
この結果からすると筋肥大や筋力向上には持久的な運動の直後に行う組み合わせは効果的では無いと思う、
と言っていますので。
最大出力の向上を狙う人であれば、
少し考えた方が良い、見た目の変化を狙う人ならば、持久的な運動も組み合わせると良い、
ということは言えるかと思います。
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