2017年3月24日金曜日

ケトジェニックな低炭水化物食と身体パフォーマンス(2004年レビュー)

Ketogenic diets and physical performance
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC524027/

Nutr Metab (Lond). 2004; 1: 2.Published online 2004 Aug 17

Stephen D Phinney

多くの医者や栄養士は炭水化物が主要なエネルギー源でなければならないとしている。

高負荷な運動とグリコーゲンの貯蔵を調べた長年の研究などが根拠となっており、

軽度の頭痛や疲労しやすさの原因を炭水化物が不足していることと説明したりもする。

1930年までには北米の先住民族にも炭水化物食が広まったが、

炭水化物を摂取しない食生活を送っていたアラスカやカナダに住むイヌイットへの調査は、

幸いにも科学者によって事前に行われていた。

木の実などの採集や農作物の栽培など、

この5000年ほどで炭水化物を摂取できる環境が形成されてきたが、

日常生活を送るには狩猟による肉や魚といった栄養源よりも、

農作物の栽培などによる環境の方が安定している。

20世紀から栄養学の研究が多く行われるようになった。

1939年に行われたChristensen and Hansen(2)の研究では、

低・中・高の炭水化物食群に分けて食事を摂取させたところ、

高炭水化物群が最も長く自転車運動を継続することが出来た(低炭水化物の2.5倍)。

1960年代に入って筋バイオプシーによる研究が開発され、

(5)のような高強度の運動においては炭水化物が多く利用され、脂肪には利用の限界がある、

炭水化物が不足している人は身体的に損なわれている、

というコンセンサスを出す研究が行われた。

ケトジェニックな食事について書かれた初期の文献は、

1878年~1880年にSchwatkaらが行った北米の探索のものである。

1879年4月から始まった探索では翌年の3月に戻ったが、

途中は食料不足のために狩猟によって食料を得ていた。

この日記は1965年に発見されたが、

その中にはトナカイの肉だけでは疲れている感じがあったが、

2~3週間ほどで慣れたといった記述がある。

1970年代に入ると低炭水化物食に注目が集まった。

1980年に出された(13)の研究では8週間のケトジェニックな低炭水化物の食生活を実施し、

最初の1週間は適応のためにパフォーマンスは下がるが、6週間あたりでベースラインに戻った。

ここから、タンパク質やミネラルが十分であれば最大酸素摂取量などの機能は衰えないことを示した。

1983年の自転車選手を用いた実験などでも(14,15)、

脂質83%、タンパク質15%、炭水化物2%で構成された体重を維持する量の食事により、

同様の結果が見られた。

ケトジェニック食のパラドックスとして挙げられる研究の問題点としては、

研究デザインの問題がある。

4週間に満たない程度の研究や、カリウム・ナトリウムの不足が見られる。

イヌイットの食事は海水(脱塩しているが)を用いているため、

カリウムやナトリウムは豊富に含まれる。

タンパク質が体重あたり1.2g未満になる食事を摂取した場合、

最大酸素摂取量は減少する。

また、エネルギー消費量の25%を超えるとケトンの生成量が抑制される。

ケトジェニックな食事はミネラルとタンパク質の摂取量に注意すれば、

危険は伴わない。

しかし、筋グリコーゲンが低いレベルとなるため、ウエイトリフティングやスプリント種目など、

競技レベルでスポーツを行う人にとってはパフォーマンスを低下させるであろう。


Free

大雑把ではありますので、興味がある方はgoogle翻訳でもご利用ください。

文章が何行か翻訳されていないという雑な翻訳をされたのは確認しましたが。

まぁケトジェニックな食事、低炭水化物、高脂質、そこそこ高タンパク質な食事(ミネラルに注意)は、

適応するのに1週間ほど必要として怠さなどを感じるが、

そこを抜けて6週間もすると最大酸素摂取量はベースラインまで戻るが、

競技的なレベルで行う瞬発種目には不向き、

ということで。

ミネラルという点は忘れている人も多そうな気がしますね。

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