2016年12月23日金曜日

その新商品、どうなのよ?

うからだ巡り茶 advance

http://www.cocacola.co.jp/press-center/news-20161201


機能性関与成分:ローズヒップ由来ティリロサイド


なるほど。被験者はBMI25〜30ですね。12週間摂取すると効果がある。およそ3ヶ月。

なるほど。

そうですか。


この程度のデータで効果があるといって売るのはどんなもんですかね?
副作用は無いから安全だから問題ない、効果効能はこんなのがあると認められてますけど、効くかは分かりませんよ、というレベルの商品なのはいつもながらですね。過度な期待はせずに喉を潤すために飲みましょう、ですね。


2016年10月29日土曜日

第29回日本トレーニング科学会大会初日

第29回日本トレーニング科学会大会初日のちょっとした感想、コメント。

シンポジウム2の「芸術性が求められる身体美とトレーニング」では、

バレエ・シンクロ・新体操という三つの競技の経験者の方のお話がありましたが、

練習の話から感覚の話まで、

なるほどという点もあれば、どの競技でも感覚的には同じ面があるんだな、

と思う点もありまして、なかなか面白かったです。

シンクロの芳賀さんの話の中で、

1日中練習をしたりするので、少ない人でも4000kcalとか食べます、

というのは想像を超えていました。

体脂肪は16~18%といったところだそうです。

ポスター発表で気になったものは、

アキレス腱がくっきりとしている形態の人はパフォーマンスが高い、

高強度運動後は筋損傷に伴う浮腫が羽状角を変化させる?

腱膜のstiffnessが高いと筋腱複合体の機能が高まる可能性、

児童期スプリンターの大腰筋、大腿四頭筋、内転筋群の筋横断面積は疾走速度と回転数に有意な相関関係がある、

一過性の350mlビール摂取は動脈壁硬化度を低下させる、

若年女性アスリートでは全日本レベル以上の群の方が自らの月経周期を把握している割合が高い、

芝生と土での疾走を比較すると芝生の方が発揮する力が高くなっている、

といった所でした。

これ以外にも多くの発表があり、

会頭の桜井智野風先生(桐蔭横浜大学)からは

「学部生も発表できる学会なので、先生方、お願いします」

というコメントもありました。

若手の皆様のちょっとした疑問と実験してみようという行動力と発想を見て、

また新たな気付きなど生まれてくると思いますので、

興味のある方は是非とも研究と発表に挑戦してみて頂ければ。

情報交換会でバレエダンサーの志賀育恵さんが、

「数字化するのが好きなんだなと思いました」

というコメントをされていたように、

科学的に考えるというのは定量化、数字化して比較するのが大事になります。

同じことを繰り返した時に再現できるのか、という点からも数字には拘ります。

そうした細かい縛りを徹底している結果、

見えなくなってしまっているものもあると思いますので、

若手の皆様の縛りの無い状態で、

こんなのをやってみましたという気軽な感じでの研究、発表が増えるのは良いことだろうな、

と私も思います。

100m走を10回走ってもらってまったく同じ条件での試行が何回あるか。

気温、風力、風向き、フォーム、疲労etc...

そうしたものを平均して見えなくなるものもありますので、

データではこうですが、見た感じではこんなことも言えそうな気がします、

という意見を持ち、様々な示唆をして頂ければ、と。

2016年10月18日火曜日

感想 「超一流になるのは才能か努力か?」

超一流になるのは才能か努力か? [ K.アンダース・エリクソン ]

原題は

Peak: Secrets from the New Science of Expertise

という本です。

フロリダ州立大学心理学部教授のアンダース・エリクソンによって書かれ、

2015年の10月に英語版が出版され、2016年7月に日本語訳版が出版されています。

さて、この本で書かれている内容としましては、

序章に「絶対音感は生まれつきのものなのか?」

第八章に「生まれながらの天才はいるのか?」

という興味深いタイトルがあり、さらには、

第四章に「能力の差はどうやって生まれるのか?」

第五章に「なぜ経験は役に立たないのか?」

と興味深い項目があります。

当然ながら筆者の思っていること、考えていることが中心に述べられていますので、

それは違うんじゃないの?と思う点もありますが、

なるほどなぁ、という点も多くあります。

例えば記憶力などに関する話としては、

”適切な訓練によって向上する場合がほとんど”

ということが言われています。

これには実験の結果なども示されていますので納得いくものは多く、

練習に対する意識やフィードバックの重要性なども書かれています。

このフィードバックで取り組みの差が見られるが、

それによって伸びる人と伸びない人の差が生まれている、

などというのが考えられると。

帯には「練習を楽しいと感じていてはトッププレーヤーになれない」

というものが書かれていますが、

多くのトッププレーヤーは楽しくない練習をこなしている。

楽しい段階を飛び出して厳しいもの、難しいものに取り組んで、

それを解決しようと繰り返す人が伸びていく、

といった話も。

同じことをやっているように見えても差が生まれるのは、

やはり小さな点の気づきだと思われますが、

こうした差に関しては指導者・教師・コーチの関与などで減らすこともできるので、

指導者選びは大事である、とのこと。

指導者にも得手不得手があるし、指導者にも限界があるので、

習うことをすべて習得したら新たな指導者に習うことでさらに次の限界に挑戦できる。

この限界に挑んで常に次に進んでいくことが成長には大事である、

と筆者は述べています。

また、一万時間の法則というのは響きが良いから一万時間を目指そうとするが、

本質としてはその中身が重要であり、

ただ一万時間をこなせばよいわけではない。

とても当たり前の話ではありますが、

この辺りも意識しないと簡単に忘れてしまう。

その点を補うためには環境が大事である。

一緒に練習する相手などがいることで乗り越えられる。

チームスポーツには同じ練習をさせられるために伸びきれないという問題があるが、

その問題を認識して自分で補うようなことができる選手が成長する。

新人の医者と経験を積んだ医者ではほとんど能力に差がない。

それは新人の方が最新の知識を学んだりしていることや、

新たな知識を積極的に吸収しようとする結果、

急激に成長をして限界に挑戦していない経験を積んだ医者に並んでしまう、

などなど。

天才というのは努力をしているから天才なのだ、という話になりますが、

そうなるとスポーツ関連だと何もしていないのに走るのが速いやつは何なんだ?

と思いますよね。

彼らは身体的な特徴として生まれ持った高い能力がある可能性もありますが、

本人が自覚していない所で、遊びの中などで身体を鍛えてきた可能性などもある、

ということをこの筆者は言いたいのだろうな、

と思います。

なかなか面白い内容でしたので、

お時間ありましたらぜひどうぞ。



2016年8月25日木曜日

8月メモ

Protein supplementation does not alter intramuscular anabolic signaling or endocrine response after resistance exercise in trained men.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26428621


Effect of heavy strength training on thigh muscle cross-sectional area, performance determinants, andperformance in well-trained cyclists.



MAGNITUDE AND TECHNICAL CHARACTERISTICS OF EXTERNAL FORCE PRODUCTION IN THE STARTING BLOCKS



Effect of single injection of platelet-rich plasma in comparison with corticosteroid on knee osteoarthritis: a double-blind randomized clinical trial.



Neuromuscular changes associated with superior fatigue resistance in African runners



Development of maximal speed sprinting performance with changes in vertical, leg and joint stiffness



The effect of strength training volume on satellite cells, myogenic regulatory factors, and growth factors.



Resistance training-induced changes in integrated myofibrillar protein synthesis are related to hypertrophyonly after attenuation of muscle damage.


2016年7月25日月曜日

第24回日本運動生理学会大会の感想

個人的な感想ですので参考までにお願い致します。

2016年7月23(土)と24(日)に熊本大学黒髪キャンパスにおきまして、

第24回日本運動生理学会大会が開催されました。

私は当日の朝一の飛行機にて熊本入りしましたので、

一番最初の大会長である井福裕俊先生(熊本大学教育学部生涯スポーツ福祉学科)の講演を見ておりません。

また、シンポジウムなども同時並行で別会場において実施されましたので、

興味あるものしか見られておりません。

見に行った他の人に話を聞いて把握はしておりますが、

ほぼ抄録に記載されている通りということですので、

そちらを参考にして頂ければ。

持っていないという人の方が多数と思いますが、

そこは何とも出来ません。

ご理解下さい。

さて、

初日の午前にはシンポジウム1、座長は緒方知徳先生(広島修道大学人間環境学部)で

「骨格筋の質的・量的変化を制御する分子メカニズムの探求」

が行われました。

河野史倫先生(松本大学健康科学研究科)による

「運動が引き起こすエピジェネティクスと骨格筋の適応性変化」

という題での講演です。

これも内容としましてはほぼ抄録に記載されている通りかと思います。

言葉の説明などを丁寧に進めて頂きましたが、

どれだけトレーニングしても速筋での糖利用は遅筋に勝てないといった話から、

速筋や遅筋におけるヒストン修飾の影響についてという話へ。

”1か月のover load なトレーニングで遅筋においてサイズが有意に増加”
”遅筋においては転写誘導は上昇しているのにヒストンのアセチル化は減少した”

などが示されました。

そしてこれらは胎児期の細胞が関わるのでは?

ということで再生筋での話に移っていきました。

胎児期の筋核がどうやって消失するのかという話や、

再生筋は肥大しにくいがその理由は何かといった話、

サテライト細胞が増殖していく過程で機能が無くなっていくのでは、

といったことが示されました。

2人目の小野悠介先生(長崎大学大学院医歯薬学総合研究科)は

「骨格筋の修復・再生の分子メカニズム」

というテーマでのお話しでした。

3人目は小笠原理紀先生(名古屋工業大学大学院工学研究科)は

「骨格筋量調節におけるリボソーム生合成の役割」

というテーマ。

このペースで書いていくと時間が掛かりますので、

皆様が知りたいであろう話を数点挙げていきますと、

・小野先生の筋再生に関する話として
「互いに抑制して制御をしているものがある。常に量を多くしていることが良いとは限らない」

・小笠原先生のリボソーム生合成の話として
「rRNAの増加が多い人は筋の肥大も大きい」

・昼の大塚製薬によるランチョンセミナー
「ポカリスエットは薄めずにそのまま飲んでください(個人的にお伺いした質問への答え)」

・午後の教育講演 丸山敦夫先生(新潟医療福祉大学健康科学部)の話として
「筋疲労による脱抑制が運動学習の成績を高める可能性がある。疲労している中での技術トレーニングは有用である」


シンポジウム3、座長は林直亨先生(東京工業大学リベラルアーツ研究教育院)による進行。

まずは林先生から
”血液が不足すると人間には何が起こるか?何が問題か?”
という点について簡単な説明。

「脳や筋、眼では血流が不足すると意識を失ったり運動継続困難になったり、視野を失う。
これは狩猟の時代であったら狩られる」

・石井圭先生(産業技術総合研究所)
「自発的な運動をする時には運動開始前にセントラルコマンドの指令により血流は増加する」
「脚の運動を行うと上肢骨格筋のOxy・Hbが増加、上肢を行っても下肢では増えない」

・芝崎学先生(奈良女子大学研究員生活環境科学系)
「暑熱下で静脈還流量は低下するが一回拍出量は維持される」
「暑熱下では副交感神経支配が弱まることで心拍が増加する(交感神経系に関係なく)」

・池村司先生(早稲田大学スポーツ科学学術院)
「疲労困憊時では血圧が増加しても脈絡網血管の血流増加は抑制される」

・一之瀬真志先生(明治大学経営学部人間統合生理学研究室)
「運動時に生じる代謝物は血圧の低下や血管拡張の抑制に関わっている」

教育講演2は荻田太先生(鹿屋体育大学)
「運動強度という言葉がよく使われるが、どこからが高強度なのか明確ではない」
「Tabata Protocolには弱点もあるので新たなスプリントトレーニングを提案したい」

といった内容でした。

口頭発表やポスター発表で数点、私が興味深かったものを簡単にまとめますと、

・筋内脂肪が多い人に持久力が優れている傾向が見られる

・高頻度のレジスタンストレーニングはタンパク合成シグナルを活性化するが、骨格筋合成は活性化しない可能性がある(マウス実験)

・長期の高脂肪食(60%、マウス実験)摂取は速筋の筋機能低下を引き起こす(筋内脂肪は増加)

といったものです。

長時間の持久的な運動を行う人が著しく体脂肪を低くすることは、エネルギー源である(可能性がある)筋内脂肪を減らすことになるので、好ましくないことかと推測されます。また、高頻度のレジスタンストレーニングで筋肥大が引き起こしにくくなる可能性も提示されましたが、この辺りもなんとなく感覚的に理解できるものがあります。毎日やるのは筋力の向上を目的とするならば良いかもしれませんが、筋量の増加を目的とするならば止めておくべきでしょう。

以上、簡単にではありますが、まとめさせて頂きました。

2016年6月28日火曜日

メモ・クレアチン

Creatine supplementation in endurance sports


 1998 Jul;30(7):1123-9.


Resistance Training and Co-supplementation with Creatine and Protein in Older Subjects with Frailty


 2016;5(2):126-34. doi: 10.14283/jfa.2016.85.



 2016 Mar 1;7(1):e26843. doi: 10.5812/asjsm.26843. eCollection 2016.



J Physiol. 2004 Mar 1; 555(Pt 2): 409–421.
Published online 2004 Jan 9. doi:  10.1113/jphysiol.2003.056291

Creatine Supplementation Induces Alteration in Cross-Sectional Area in Skeletal Muscle Fibers of Wistar 

Creatine Supplementation Induces Alteration in Cross-Sectional Area in Skeletal Muscle Fibers of Wistar 

Creatine Supplementation Induces Alteration in Cross-Sectional Area in Skeletal Muscle Fibers of Wistar 

Creatine Supplementation Induces Alteration in Cross-Sectional Area in Skeletal Muscle Fibers of Wistar 

Creatine Supplementation Induces Alteration in Cross-Sectional Area in Skeletal Muscle Fibers of Wistar 

Creatine Supplementation Induces Alteration in Cross-Sectional Area in Skeletal Muscle Fibers of Wistar 

Creatine Supplementation Induces Alteration in Cross-Sectional Area in Skeletal Muscle Fibers of Wistar Rats Under Swimming Training

J Sports Sci Med. 2002 Sep; 1(3): 87–95.Published online 2002 Sep 1.



 2016 May 19



 2016 Apr 23



 2016 Apr 16


Creatine supplementation does not alter neuromuscular recovery after eccentric exercise


 2016 Mar 1. doi: 10.1002/mus.25091


The role of dietary creatine

 2016 Feb 13


Short-term creatine supplementation has no impact on upper-body anaerobic power in trained wrestlers


 2015 Dec 9;12:45. doi: 10.1186/s12970-015-0107-6. eCollection 2015.


2016年6月24日金曜日

陸上競技における指導言語”流れる”とは何か

陸上競技の指導において、

走っている選手に対して「脚が流れている」と声を掛ける光景はよく見られる。

では、この”脚が流れている”というものはどのように定義されているのか。

多くは個人の主観であり、定量化されたものは無い。

そこで、これだけ技術的な要素で大事と考えられているものなのだから、

きっと定量化されているのであろうと考えてインターネット上のデータを収集してみた。

以下がその一例である。

修士論文
スプリンターの疾走能力と下肢筋力および 体幹部筋形態の関係について 
-100m走の各疾走局面に着目して-

疾走速度が減速する原因は、接地時間と滞空時間の増加によるピッチの減少である。
このときの疾走動作の特徴は、離地時の大腿が身体の後方に残される
「脚が流れる状態になっていることと、支持期の脚のスイング速度が低下したことが挙げられる。」

この文中において、足が流れるという言葉はこれしか出てきておらず、何の定義も無い。

”離地時の大腿が身体の後方に残される”

とあるが、そのような状態なしに走れる人というのはいるのだろうか。

これでいくと、直立している姿勢よりも脚が後ろにある状態は流れているとなる。

つまり、直立した状態で腿上げのようなことをやらない限りは”脚が流れてる”ということになる。

次に卒業論文と思われるもの

疾走中の腕動作と速度の関連について

疾走速度と肩関節伸展最大角・肩関節屈曲最大 角との間に有意な相関がみられなかったことから, 多くの指導書で述べられている「前後に大きく振る」という一般論には結びつかないことがわかっ た。前後に大きく振るということはそれだけエネルギーを使うことになり,時間もその分長くかかる。前後に大きく振るために必要以上に時間がかかってしまうと脚を戻すのが遅くなり,その結果支持脚が後方に接地することになり,脚が流れることにつながってしまうと考えられる。脚が流れ てしまうと効率よく推進力を得られなくなってしまう。

”脚を戻すのが遅くなり,その結果支持脚が後方に接地することになり,脚が流れる ことにつながってしまうと考えられる。脚が流れてしまうと効率よく推進力を得られなくなってしまう”

これは脚が流れると効率よく推進力を得られなくなってしまう、と述べているが何の定義も無く参考文献の提示もないので完全なる主観で書かれており、参考に出来るレベルのものではない。この文から読み取れることとしては

”支持脚が後方に接地することになり,脚が流れることにつながってしまう”

というものである。脚が流れるとは何なのか分からないのに脚が流れることにつながるというのは、まったくもって文を成していない。よって、何も読み取ることが出来ない。一つ言えるとしたら、

”支持脚が後方に接地する”という点である。走っている時に支持脚が後方に接地する。これしか書いていないのでどこのなにより後ろに接地するのか不明である。上体と地面で構成される垂直な線よりも後ろなのか、前の脚より後ろなのか、頭の位置より後ろなのか、前の選手より後ろなのか。何より後ろなのかは不明である。感覚的には体幹部、上体と地面で構成される垂直な線のことだろうと思うが、そこで接地することは前方回転が強く、転倒しかねない動作であり非現実的である。もちろん、転倒を抑えるために回転数を上げるなど可能となるが。ダラダラ言っているが要するに、

何の役にも立たない、ということですね。


続きまして大学の先生が書かれた論文

短距離疾走における下肢動作の回復期について

この股関節伸筋群から股関節屈筋群の切り替えへの筋活動の遅れが,母指球鉛直最大値を高くし,いわゆる足が流れるということになるのではないかと考えられる

以上のことから,疾走速度の高い選手ほど拇 指球鉛直最大値は低い傾向がみられ,またそういった選手ほど接地中に股関節伸展動作から屈曲動作に素早く切り替わっていたことがみられた。これらのことが,必要以上に脚が流れることを防いでいると考えられる。

こちらも

”足が流れるということに”
”脚が流れることを防いで”

と触れていますが、そもそも足・脚が流れるとは何か、

という点の説明はありません。足と脚で最初と二回目で異なっていますが、別物なんでしょうかね。股関節伸筋から股関節屈曲群への切り替えの筋活動が遅れる状態は足が流れる、ということであると読み取れますが、そうなりますと筋電図を見ないと何も言えません。撮影したデータから言ってしまっていますが、まぁ推測の域を出ませんし、その足が流れるの定義は誰が決めてるんですか、と質問されると答えられません。やはり役に立たない論文です。

探した中ではこれで最後です。
これ以上、足が流れるについて書いている人は見当たっておりません。こんなにも指導言語として用いられているのに。

右足舟状骨疲労骨折を罹患した大学女子中距離ランナーの障害発生機序について

右足部を大きく後方で 踏み返す“足が流れた”動作になっていた
離地期に脚が流れる現象
離地期に脚が流れると、回復脚前半から中間において回復脚の延伸が起こり股関節の屈曲動作が大きくなる。
右足部を大きく後方で踏み返す“足が流れる”動作が観察された。これは、U 選手の「ストライド長を稼ぎたい」という意図的な骨盤の回転運動と腰椎前彎・骨盤前傾で、接地脚の後方移動距離が長くなった(足が後方へ流れる)

かなり足・脚が流れるという言葉について使用しています。足と脚がやはり混在していますが、きっと足関節部分と大腿部でちゃんと識別しているということでしょう(文中からは明確に読み取れませんので、意識が特にないのだと思いますが、分かりません)。先の大学の先生が言っている

”股関節伸筋から股関節屈曲群への切り替えの筋活動が遅れる状態は足が流れる”という点が、

”離地期に脚が流れると、回復脚前半から中間において回復脚の延伸が起こり股関節の屈曲動作が大きくなる”

という形で同じように書いてあるように見えます。ただ、屈曲筋群の筋活動が遅れることで脚が流れるという主張に対し、”脚が流れることで回復客の延伸が起こり屈曲動作が大きくなる”としていますので、何で流れるのかという点に関しては触れていません。流れるとダメなんだ、とは言っていますが、流れているとは何か、という点はこの部分ではありません。次にいきますと

”右足部を大きく後方で踏み返す“足が流れる”動作”
”接地脚の後方移動距離が長くなった(足が後方へ流れる)”

という説明がありますが、

『上体に比べて下腿が後ろに残っている=流れている』

と読み取ってよいでしょう。

ここにきてやっと足が流れるという動作を定義しているものがありました。

『地面に力を加える動作をし、脚が後ろに残り続けているのが脚が流れるということ』

なんとなく納得いくものがあります。いろいろと眺めてきましたが、ちゃんと自ら定義を行っています。この定義が良いかどうかは別として、納得はできます。ということで、ネットで適当に探した論文(ciniiを見ても無いんですよね、脚が流れるを定義しているものが)をいくつか見た中で、脚が流れるというのは

『上体に比べて下腿が後ろに残って地面に力を加えている=流れている』

ということにさせて頂きます。

では、この動作が良いのか悪いのか。結論を言えば、

「悪い」ですね。

この定義での流れているですと、理想的な力の出力点は過ぎています。下腿が伸展しており地面へと力を加えられにくくなっています。力感は得られるが、それは足関節に無理があるからと言えます。ですので、この定義における脚が流れているはダメです。

基本的に脚に関しては、

前に持ってくる動作が出来なかったらダメ
後方にあっても筋力が高くて前に持ってこれるなら問題なし

となると思います。腸腰筋と呼ばれるものが外国人選手は発達してると言われますが、これによって後方にある脚を一気に前方へとスイングすることを可能にしていると考えられます。なお、この最後まで地面に力を加える動作をすることで、足関節の背屈や底屈が行われますが、これによってケツワレと呼ばれる現象が発生することは実験室において試したことがあります(論文化せず、n数は10未満)。力を加えている感はあっても、何の役にも立っていない動作をしていることになります。

ということで、脚が流れるというものをいろいろと検証してみましたが、統一した見解は特にない、見た目を皆様が適当に流れていると言っていることがよく分かりました。納得いくものは「足首をこねて地面に力を入れ続けているのは流れていると呼ぶ動作だ」、というものですが、これ以外にも見解はあると思います。何しろ定義が無いのですから。皆さまが好きに定義してお使いになってよいと思いますが、その際には

「私の脚が流れるの定義はこうです」

という説明が大事になります。共通理解は指導において重要ですので。

2016年4月29日金曜日

メモ

メモ


Preparing the leg for ground contact in running: the contribution of feed-forward and visual feedback


Dissociation between running economy and running performance in elite Kenyan distance runners










Anaerobic Conditioning: Training the Three Energy Systems





The Effects of High Intensity Short Rest Resistance Exercise on Muscle Damage Markers in Men and Women


Muscle Glycogen Content Modifies SR Ca2+ Release Rate in Elite Endurance Athletes

グリコーゲンの量が減るとカルシウムイオンの放出が減る→疲労の原因?

Effects of Compliance on Trunk and Hip Integrative Neuromuscular Training on Hip Abductor Strength in Female Athletes


Effect of custom-made and prefabricated insoles on plantar loading parameters during running with and without fatigue



Relationship between physiological parameters and performance during a half-ironman triathlon in the heat

暑熱環境下でのトライアスリート

Building Muscle: Molecular Regulation of Myogenesis



The effectiveness of extracorporeal shock wave therapy in lower limb tendinopathy: a systematic review.



Changes in Running Kinematics, Kinetics, and Spring-Mass Behavior over a 24-h Run


Exercise Training Improves Heart Rate Variability after Methamphetamine Dependency





Uphill running does not exacerbate collagenase-induced pathological changes in the Achilles tendon of rats selectively bred for high-capacity running






Preventive Effects of 10-Day Supplementation With Saffron and Indomethacin on the Delayed-Onset Muscle Soreness




Acute effects of a cluster-set protocol on hormonal, metabolic and performance measures in resistance-trained males




キネシオテープは一瞬での力発揮を必要とする競技には効果的


効果はありそうだけれども追加での実験がたくさん必要


Negative regulation of glucose metabolism in human myotubes by supraphysiological doses of 17β-estradiol or testosterone





Critical power derived from a 3-min all-out test predicts 16.1-km road time-trial performance


The differential effects of PNF versus passive stretch conditioning on neuromuscular performance


Stride frequency in relation to oxygen consumption in experienced and novice runners




Effect of concurrent strength and endurance training on skeletal muscle properties and hormone concentrations in humans

2016年3月22日火曜日

筋力と筋量の違いを簡単に

筋力と筋量を説明する時に混同していて、

????????????????????????????

という内容になってしまっているけれども、

まぁ気づいている人、

理解している人が少ないせいか、

なるほど!!

と思わせている話が多々散見されるので簡単に。

筋量とはそのものズバリで筋肉の量のことですね。

簡易な体脂肪計のようなもので計測することもできますが、

あれはあくまで推計値です。

筋横断面積(CSA)という言葉で示されるように、

ちゃんと計測したい人はMRIの輪切り画像や、

超音波で身体内をしっかりと分析しないと無理です。

体脂肪計は多くのサンプルから作られた推計式に当てはめていますので、

簡易な計測で示される筋肉量というものは参考値程度にしてください。

除脂肪体重という言葉もありますが、

これは脂肪を除いたものですので、

筋肉だけではなくて内臓などの重さも計測します。

その点をお間違えないように。

『筋量とは筋肉の量のことである』

よろしいでしょうか。

では筋力とは何か。

こちらは筋肉が発揮する力です。

この筋肉が発揮する力というものは、

筋肉の量と神経系の能力によります。

トレーニング初心者の人が少しトレーニングをすると、

数日で大きな力を発揮出来るようになりますが、

これは神経系が発達したことによるものです。

筋量の増加というのはそんなに簡単に起こりません。

その昔は2~3カ月で起こると言われていました。

これは計測する方法が難しく、

数ミリの肥大で筋肉の量が増えたと言えるのか、

水やら血管やらの影響じゃないのか?

というものがありまして、

明らかに肥大する2~3カ月が筋肉の量が増える(筋肥大)には必要とされていました。

最近ではMRIを徹底的に用いたりすることで、

2週間ほどでも筋肉の量が増える(筋肥大)ということが確認されています。

ということで、

『筋力=筋量×神経系のようなもの』

このように理解して頂ければよろしいかと思います。

ですので、

筋力の増加は筋肥大(筋量が増加)したのか神経系が発達したのかを見分けないと、

よくありがちな、

「短期間で筋肉がメッチャついた!!」

という勘違いにつながります。

まずは神経系の発達によって筋力が上昇。

その次に筋量の増加が起こりますので、

そこで筋力が上昇、

となります。

では筋量が増えると必ず筋力が上がるのか?

残念ながらこれは言い切ることが出来ません。

以下、小難しい話はどうでも良いという方に取りあえず



まとめ

筋量=筋肉の量
筋力=筋肉の量と神経系の能力に応じて発揮される力

筋量が増えたから筋力も上がるとは断言できない



以下、小難しい?話が少々。



加圧トレーニングの研究を見てみますと、

Combined effects of low-intensity blood flow restriction training and high-intensity resistance training on muscle strength and size.


低い負荷でトレーニングして筋肥大は確認されているが筋力は上がっていない、

というものがあります。

ベンチプレスを用い、大胸筋のデータを見ている結果ですので、

何かしら別の要因があるかもしれませんが、

神経系の適応が不足した結果、

伸びが無かったと推測されます。

実際、この後に高い負荷でのトレーニングを実施して試した所、

低負荷による肥大が起こったグループでも筋力の上昇が確認されています。

(論文があったような気もしますが、学会で筆頭著者への質問しました)

また、

近年では低負荷で継続不能になる運動を実施することで筋肥大が生じることも確認されています。

こうした点から考えると、

肥大をするためのトレーニングを実施し、

出力を高めるような高負荷を組み合わせて高める、

という段階を踏むことが合理的のようにも考えられます。

そこにはmTORやPGC、ppar、myostatinなどなど成長因子の話もありますが、

筋量と筋力といった関係の一つの話から見ますと、

低負荷も上手く取り入れるとケガのリスクを下げることなどが可能になるかもしれません。

筋量を増やす(筋肥大をさせる)ことをやってから、

神経系を鍛えて筋力を増やす。

筋量と筋力の話からやや脱線しましたが、

ご参考までにどうぞ。

2016年1月31日日曜日

マラソンにおける30kmの壁とは

陸上競技の一つの種目でありますマラソンは、

古代ギリシアのマラトンで起こった戦いの結果を報告したことが起源とされ、

1908年のロンドンオリンピックで女王様の前からスタートするように変更したから、

42.195kmを走るようになったとされている...

などといった話はwikipediaやらスポーツ社会学などの分野の方にお任せし、

この42.195kmというマラソンにおける30kmの壁って何なの?

というお話を。

テレビなどを見ていますと30kmの壁というものが解説や実況の方によって言われております。

この原因は簡単に説明してしまえば”エネルギー切れ”です。

それ以外の要因もあるやもしれませんが、

大きなところはエネルギーの問題となります。

人間が生きていくうえでエネルギー源とする大きなものは糖質と脂質。

走る時には両方をエネルギー源としますが、

速く走ろうとして出力を高めると筋肉の中でも大きな力を発揮できる速筋というのが使われます。

この速筋は糖質を主なエネルギーとして使います。

詳しくは既に書いた乳酸の話でも読んで頂ければと思いますが(リンク

糖質というのは脂質に比べて貯蔵量が少なくなっています。

そのため、

それなりのスピードで走り続けると糖を消費していきます。

ハーフマラソンあたりを記録を狙って走り切れるペースでいくと、

大体30kmあたりで糖質が枯渇します。

この枯渇に関しては筋グリコーゲンと呼ばれる筋肉に貯蔵されているものが減るのと、

脳グリコーゲンと呼ばれる脳に貯蔵されているものが減る、

という二つの原因があります。

どちらかもしくは両方が大幅に減ることで脳が運動の制御をするように働き、

その運動を継続できないように出力を下げさせようとするのだと推測されます。

じゃあ運動中に補給すれば?

と思うところではありますが、

短時間では十分な回復をすることは出来ません。

ですので、

糖質を多く使わずに走れるように土台となるペースを上げるようにするか、

レース中にペースを下げてエネルギーを保存するようにする。

そうした選択が行われます。

よく言われる距離走という練習がありますが、

これは実際のペースよりも遅いことがほとんどですので、

何本やったところでエネルギー切れを起こすかどうかはやってみないと分からない、

となります。

経験を積まないと分からないと言われる点でもありますが、

練習で把握する方法もあるかとは思います。

運動後の血糖を測定するなど手法はありますので。

なお、

糖質が枯渇する状態になりますので、

体内にはほとんど乳酸は作られない状態になります。

ラストでタイムが上がらずにヘロヘロ状態でゴールした場合、

体内に乳酸はほとんどありませんので。

そこのところはお間違えなく。

2016年1月19日火曜日

トレーニング後の筋肥大の制限要因は何か?

Is muscle hypertrophy following resistance exercise regulated by truncated splice variants of PGC-1α?

http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/apha.12348/full

C. G. R. Perry

Acta Physiologica Volume 212, Issue 2, pages 122–124, October 2014

持久的な運動に筋肥大がほとんど起こらない理由は何なのかを、

既に知られているアレコレから考えつつ、

過去のデータに矛盾が生じてしまうからさらにあれこれと考えておりますが、

選択的スプライシングとかになると、なんとも。

遺伝子の転写での変化などに関して出てくると、

人間の身体は複雑だから断定することは出来ない、

という感じになりそうな。

まぁでも、

体内でどのような反応が生じているのかを多くの人が様々な角度で考えているので、

推測ではあるけれども一つの答えに近いものが見つかるのかな、

と思うところです。

2016年1月18日月曜日

食事によるタンパク質の摂取で筋肉合成を最大化できるか?

Is there a maximal anabolic response to protein intake with a meal?


Clin Nutr. 2013 Apr; 32(2): 309–313.

Nicolaas EP Deutz and Robert R Wolfe

トレーニングした後にタンパク質やアミノ酸を摂取することで筋肉の合成を最も効率よく行える、

そうしたことが分かっておりますが、では食事でのタンパク質摂取でも十分なのか?

といった点を調べたものがこちらになります。

朝食や昼食におけるタンパク質摂取量がやや少ないというのはあるかもしれませんが、

そこをタンパク質が多いもので補うことで一日におけるタンパク質合成を最大にできるのでは、と。

適度な糖質の摂取によるインスリン反応なども影響するなど、

筋肉の合成にはタンパク質の摂取以外の要素も関係しますし、

食べ過ぎたら消化に時間がかかることなども影響すると思われます。

取りあえず食事で十分なタンパク質の摂取が行えていれば(1回あたり20~30g)、

筋肉を合成するのには足りるということは言えるようです。

ただ、トレーニング後に必要な分を補えるのか、

というのはまた別の考えで述べないといけません。

2016年1月8日金曜日

カロリー不足による筋合成の減少はレジスタンストレーニングとタンパク質摂取で回復する

Reduced resting skeletal muscle protein synthesis is rescued by resistance exercise and protein ingestion following short-term energy deficit

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24595305


Am J Physiol Endocrinol Metab. 2014 Apr 15;306(8):E989-97

Areta JL, Burke LM, Camera DM, West DW, Crawshay S, Moore DR, Stellingwerff T, Phillips SM, Hawley JA, Coffey VG

筋肉の合成にはカロリーオーバーの状態が必要であるとされます。

それは人間が必要とするカロリーを誤差無く計測することが不可能であり、

必要なカロリーと供給すべきカロリーやタンパク質その他の量が推測不能ということや、

カロリーが減った状態になると筋肉が分解モードになるという点から言われます。

その他、筋肉が分解される要因は飲酒など多々ありますがここでは置いておき、

この実験は体重1㎏あたり30kcalを摂取させてエネルギー不足の状態にし、

それが筋肉合成にどのような変化を与えるか、

タンパク質摂取や運動がどのような効果をもたらすか、

といったものを調べております。

かなり引用も多く役立つ論文かと思いますので、

ダウンロード無料ですし一読をおススメいたします。

結論としてはプロテインの適度な摂取とレジスタンストレーニングが筋肉の合成には大事、

ということになります。

エネルギーが不足した状態では筋肉の合成も不十分になるので、

しっかりと多めに食べた状態が筋肥大には望ましい、

ということですね。

筋肥大する時は多く食べて脂肪も少しセットでくっついてくるのは仕方がない、

そしてそれをその後に落とすような作業をやる。

この繰り返しが効率の良い筋肥大につながるであろう、

と。

2016年1月7日木曜日

短距離選手のスプリントパフォーマンスに対するレジスタンストレーニングの影響

Sprinting performance and resistance-based training interventions: a systematic review


J Strength Cond Res. 2015 Apr;29(4):1146-56.

Bolger R, Lyons M, Harrison AJ, Kenny IC

短距離選手がウエイトトレーニングを実施することでタイムが向上するのか。

それを明らかにするため実施された論文のレビューです。

効果が無いというためにはこれの多くを否定する必要がありますし、

やり方が悪いからだと言われてもおかしくないくらい、

効果はあるという内容になっています。

2016年1月6日水曜日

神経型一酸化窒素合成酵素とPGC1αが筋肉細胞に与える影響

The role of nNOS and PGC-1α in skeletal muscle cells


J Cell Sci. 2014 Nov 15;127(Pt 22):4813-20

Baldelli S, Lettieri Barbato D, Tatulli G, Aquilano K, Ciriolo MR

レビューですので引用が数多くありますので、

原著に当たって引用論文も読んで自分の考えも構築しつつ、

様々な観点から考えることでより自分の種目特性に応じた練習などを考えられるのでは、

と思うところです。

原著は無料公開されていますので、

右上から飛んで頂いてご覧ください。

PGC1-αってどうして重要なの?という方で日本語の説明が欲しい方は

国立健康・栄養研究所のサイトで公開されている文書(コチラ)や、

コスモ・バイオ社が翻訳している文書(コチラ)などをご参考にどうぞ。

また、2003年の大24回 124 回日本医学会のシンポジウムサイトにあります、

コチラの記事(食事・運動療法のサイエンス)をお読みいただければ。


2016年1月5日火曜日

体温調節に対する糖の摂取

Thermoregulatory responses are attenuated after fructose but not glucose intake

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24300126

Med Sci Sports Exerc. 2014 Jul;46(7):1452-61

Suzuki A1, Okazaki K, Imai D, Takeda R, Naghavi N, Yokoyama H, Miyagawa T.

グルコースとフルクトースを摂取した際の体温調整の変化を調べた論文です。

ただ水を飲むよりもフルクトースを含むものを飲んだ方が、

体温調整(血管拡張)の閾値が上昇したという結果は出ていますが、

ではここから何を考えるのかというのは、競技その他の特性に応じて変化するかと思います。

まぁしかし、

いろいろなデータから考えると摂取するのはフルクトースとグルコースを混合したものであり、

その比率なども見えているわけですが。


PowerBarの栄養とトレーニングに関する様々なQ&Aなどをご参考ください。

2016年1月4日月曜日

神経系の適応はどれくらいで起こるのか

Associated decrements in rate of force development and neural drive after maximal eccentric exercise

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25944178

Scand J Med Sci Sports. 2015 May 6. doi: 10.1111/sms.12481

Farup J, Rahbek SK, Bjerre J, de Paoli F, Vissing K.

トレーニングによって筋力が向上することが知られていますが、

それは神経系の能力向上によるものがまず最初に起こり、

次に筋肥大などの現象が起こります。

では、この神経系の能力向上はどれくらいで起こるのか、

そしてどれくらいの期間は保持されるのか、

というのを調べたものがこちら。

この辺は多くの研究がされていますので、

同様のものを他にも多く読むことでトレーニングのパターンをより増やせるかと思います。

リンク先の右にある similar articles からどうぞ。