AMP-activated protein kinase suppresses protein synthesis in rat skeletal muscle through down-regulated mammalian target of rapamycin (mTOR) signaling
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/11997383/
J Biol Chem. 2002 Jul 5;277(27):23977-80. Epub 2002 May 7.
Bolster DR, Crozier SJ, Kimball SR, Jefferson LS.
アカデシン(AICAR)を用いたAMPK活性はの増加はmRNA翻訳を減らし、
タンパク質の合成を減らすと仮定してマウスで実験。
運動などによってATPはADP、さらにAMPへと分解されるが、
この時にAMPが増えてくるとAMPKが増加していく。
これも現在となっては当たり前の話として知られていますが、
2002年の研究ですのでよく分からない部分は多かったということで。
AMPKは筋肉合成に関して悪影響ではありますが、
脂肪酸の利用を高めることは減量や持久的な要素を狙ったトレーニングを実施している場合には良い効果がある。
何を目的としてトレーニングを実施するかによって、
AMPKは良くも悪くもなる、ということです。
この点が分かると、筋肥大を狙う場合はATPを減らさないようにするのが良い、
ということが見えてくると思います。
呼吸が乱れるような負荷設定は筋肥大を抑制するスイッチを入れることになるので。
https://sites.google.com/view/spe-gym/ 走りや身体作りの指導など、各種のご依頼はジムのサイトよりどうぞ。小田急線、千歳船橋駅から徒歩3分のパーソナルジムです。
2017年2月20日月曜日
2017年2月19日日曜日
カゼインとホエイの違いによる食後の血中アミノ酸濃度変化
Slow and fast dietary proteins differently modulate postprandial protein accretion
http://www.pnas.org/content/94/26/14930.full
PNAS December 23, 1997 vol. 94 no. 26
Yves Boirie, Martial Dangin, Pierre Gachon, Marie-Paule Vasson,
Jean-Louis Maubois, and Bernard Beaufrère
1997年の論文です。
16人の健康な男性被験者。
カゼインとホエイというタンパク質の違いは摂取後にどのような違いを生むか、
という点を調べたもの。
ホエイは摂取後にアミノ酸濃度を高める
カゼインはホエイほど高い濃度にならないが6時間経ってもやや高い状態にする。
120~180分の間でカゼインの方が血中のロイシンの濃度が上回るようになる。
この違いはカゼインは胃から腸へと排出される速度が遅いということから起こる。
睡眠中などは30g程度のカゼインを事前に摂取するのは効果的であるが、
筋肉の合成は高めないのでカタボリックな状態を抑制したい、
という点を意識する人は良いかもしれません。
近年では寝る前のホエイの摂取で筋合成が高まるとされていますし、
ホエイの摂取による刺激>カゼインによる分解の抑制
といったことが言えるかもしれません。
また、これより古い1987年の研究では
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/3316280?dopt=Abstract
インスリンの分泌も筋肉の分解を防ぐ要素とされていますし、
日常生活では食事の時間との関係なども意識しての摂取で大丈夫、
といった所かと思います。
http://www.pnas.org/content/94/26/14930.full
PNAS December 23, 1997 vol. 94 no. 26
Yves Boirie, Martial Dangin, Pierre Gachon, Marie-Paule Vasson,
Jean-Louis Maubois, and Bernard Beaufrère
1997年の論文です。
16人の健康な男性被験者。
カゼインとホエイというタンパク質の違いは摂取後にどのような違いを生むか、
という点を調べたもの。
ホエイは摂取後にアミノ酸濃度を高める
カゼインはホエイほど高い濃度にならないが6時間経ってもやや高い状態にする。
120~180分の間でカゼインの方が血中のロイシンの濃度が上回るようになる。
この違いはカゼインは胃から腸へと排出される速度が遅いということから起こる。
睡眠中などは30g程度のカゼインを事前に摂取するのは効果的であるが、
筋肉の合成は高めないのでカタボリックな状態を抑制したい、
という点を意識する人は良いかもしれません。
近年では寝る前のホエイの摂取で筋合成が高まるとされていますし、
ホエイの摂取による刺激>カゼインによる分解の抑制
といったことが言えるかもしれません。
また、これより古い1987年の研究では
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/3316280?dopt=Abstract
インスリンの分泌も筋肉の分解を防ぐ要素とされていますし、
日常生活では食事の時間との関係なども意識しての摂取で大丈夫、
といった所かと思います。
2017年2月18日土曜日
炭水化物+アミノ酸+小麦タンパク質の混合物の摂取は運動後の筋グリコーゲン合成を最大化する
Maximizing postexercise muscle glycogen synthesis: carbohydrate supplementation and the application of amino acid or protein hydrolysate mixtures
http://ajcn.nutrition.org/content/72/1/106.full
Am J Clin Nutr July 2000 vol. 72 no. 1 106-111
Luc JC van Loon, Wim HM Saris, Margriet Kruijshoop, and Anton JM Wagenmakers
8人のwell-trainedのサイクリストでの実験。
グリコーゲン量の回復は1時間に体重あたり0.5gの摂取を行うことで促進される(ref10)
0.75gと1.5gでは差は無かった(ref7)
固形、液体、静脈投与での差は無かった(ref8,12)
体重あたり0.8gのタンパク質と炭水化物の混合物は回復を促した(ref13)
こうした先行研究をベースに実験を実施。
30分ごとに体重あたり3.5mlの飲料を摂取。内容としては以下。
コントロール群;0.8gの糖質(グルコースとマルトデキストリンそれぞれ50%を含む)
炭水化物+アミノ酸群;上記の糖質0.8gに加え0.4gのアミノ酸(ロイシン:フェニルアラニン50%ずつ、小麦加水分解タンパク質50%)
炭水化物+炭水化物群;1.2gの糖質(グルコースとマルトデキストリンそれぞれ50%を含む)
炭水化物+炭水化物群はコントロール群より170%高い回復を5時間で見せた。
炭水化物+アミノ酸群はインスリンが最も高くなり、筋グリコーゲンの回復も高かったが、血中グルコースは最も低くなった。
同じようなタイトルが続いていますが、
今から10年やそれ以上前の論文とそこの引用を眺めておりますので、
こうなるのも仕方ないと思って頂ければ。
この論文から言えることは筋肉のグリコーゲンの回復だけを考えるならば、
炭水化物を多くするのがベストであるということになりますね。
ただ、筋肉の回復などもしないと翌日のパフォーマンスは下がりますので、
グリコーゲンも高くしつつ筋肉の合成も高くなるもの、
という選択をしていくのが良いと言えるでしょう。
どれも最高に高くなるという手法があれば良いのですがね。
http://ajcn.nutrition.org/content/72/1/106.full
Am J Clin Nutr July 2000 vol. 72 no. 1 106-111
Luc JC van Loon, Wim HM Saris, Margriet Kruijshoop, and Anton JM Wagenmakers
8人のwell-trainedのサイクリストでの実験。
グリコーゲン量の回復は1時間に体重あたり0.5gの摂取を行うことで促進される(ref10)
0.75gと1.5gでは差は無かった(ref7)
固形、液体、静脈投与での差は無かった(ref8,12)
体重あたり0.8gのタンパク質と炭水化物の混合物は回復を促した(ref13)
こうした先行研究をベースに実験を実施。
30分ごとに体重あたり3.5mlの飲料を摂取。内容としては以下。
コントロール群;0.8gの糖質(グルコースとマルトデキストリンそれぞれ50%を含む)
炭水化物+アミノ酸群;上記の糖質0.8gに加え0.4gのアミノ酸(ロイシン:フェニルアラニン50%ずつ、小麦加水分解タンパク質50%)
炭水化物+炭水化物群;1.2gの糖質(グルコースとマルトデキストリンそれぞれ50%を含む)
炭水化物+炭水化物群はコントロール群より170%高い回復を5時間で見せた。
炭水化物+アミノ酸群はインスリンが最も高くなり、筋グリコーゲンの回復も高かったが、血中グルコースは最も低くなった。
同じようなタイトルが続いていますが、
今から10年やそれ以上前の論文とそこの引用を眺めておりますので、
こうなるのも仕方ないと思って頂ければ。
この論文から言えることは筋肉のグリコーゲンの回復だけを考えるならば、
炭水化物を多くするのがベストであるということになりますね。
ただ、筋肉の回復などもしないと翌日のパフォーマンスは下がりますので、
グリコーゲンも高くしつつ筋肉の合成も高くなるもの、
という選択をしていくのが良いと言えるでしょう。
どれも最高に高くなるという手法があれば良いのですがね。
2017年2月17日金曜日
炭水化物とタンパク質の混合物は運動後のグリコーゲンの貯蔵を高める
Carbohydrate-protein complex increases the rate of muscle glycogen storage after exercise
http://jap.physiology.org/content/72/5/1854
Journal of Applied Physiology Published 1 May 1992 Vol. 72 no. 5, 1854-1859
前日の2000年のものはこの1992年のタンパク質と炭水化物のをさらに調べたものということで。
https://tf-ver3.blogspot.jp/2017/02/blog-post_16.html
運動後にはタンパク質と炭水化物をしっかりと摂取した方が筋肉のグリコーゲンの貯蔵を高めるので、
翌日やそれ以降のパフォーマンスに備えることが出来る。
糖質を摂取
小麦製品
見えてくるものはいくつかありますね。
http://jap.physiology.org/content/72/5/1854
K. M. Zawadzki, B. B. Yaspelkis, J. L. Ivy
Journal of Applied Physiology Published 1 May 1992 Vol. 72 no. 5, 1854-1859
前日の2000年のものはこの1992年のタンパク質と炭水化物のをさらに調べたものということで。
https://tf-ver3.blogspot.jp/2017/02/blog-post_16.html
運動後にはタンパク質と炭水化物をしっかりと摂取した方が筋肉のグリコーゲンの貯蔵を高めるので、
翌日やそれ以降のパフォーマンスに備えることが出来る。
糖質を摂取
小麦製品
見えてくるものはいくつかありますね。
2017年2月16日木曜日
アミノ酸やタンパク質と炭水化物の混合物を摂取した後の血中インスリンの反応
Plasma insulin responses after ingestion of different amino acid or protein mixtures with carbohydrate
http://ajcn.nutrition.org/content/72/1/96.full
Am J Clin Nutr July 2000 vol. 72 no. 1 96-105
Luc JC van Loon, Wim HM Saris, Hans Verhagen, and Anton JM Wagenmakers
健康な男性8人を一晩絶食させての実験。
炭水化物を摂取した後でのインスリンの反応、アミノ酸やタンパク質を摂取した後でのインスリンの反応、
これらはどちらも実験されている。
両者を組み合わせた実験も行われている。
ではこれらの組み合わせで最もインスリンの分泌を高めるのはどれなのかを確認しよう
という具合で実験がなされています。
※注;アミノ酸やタンパク質だけの摂取でもインスリンは分泌されますからね。
1~20までの文献参照
インスリンの分泌はグリコーゲンの合成速度を高めるので、
パフォーマンス向上に効果があると考えられる(21や22を参照)。
Whey Pea Wheat Caseinの四つを摂取するタンパク質として利用。
アミノ酸としてはアルギニン、フェニルアラニン、ロイシン、グルタミンを使用。
組合せは図を参照。
インスリンと強い正の相関があったのはロイシン、フェニルアラニン、チロシン、シトルリン。
負の相関が見られたのがグルタミン。
チロシンはフェニルアラニンが大量にあると合成されるので、それによるものと考えられる。
アルギニンの単独での摂取は腹痛を引き起こすだけでインスリンには効果は無し。
グルタミンも摂取して特に変化が出なかったので体内での合成で十分であろう。
タンパク質も”市販のプロテイン”のように粉状になっているものは消化が速く2時間後にはアミノ酸の濃度を高める。
(注;市販のという訳を当てるのが適当かと思いまして。プロテインというとタンパク質そのものなのか、日本人が使うサプリとしてのものなのか分かりにくくなりますので)
インスリンだけを考えるならロイシンとフェニルアラニンを同時に加水分解した小麦タンパク質を摂取するのが効果的。腹痛も起こらないし。
という結論ですね。
アミノ酸の摂取はアルギニンのように腹痛を引き起こしたりするという作用も出るので、
そうした点も含めてベストなものを選ぶというのは必要でしょう。
小麦のタンパク質とロイシン、フェニルアラニン...
グルテン、グルタミン...
まぁ特別にグルタミンを他から取る必要は無いというだけで、
食事で気にせずに食べて良しということですから、
アレルギーなどなければグルテンフリーをせずにパスタなどを食べるのが効果的、
となりますかね。
というか、小麦をしっかり食べるのが良いのでは、
となるかと思いますね。
グルテンフリーって一般人に必要ですか?
http://ajcn.nutrition.org/content/72/1/96.full
Am J Clin Nutr July 2000 vol. 72 no. 1 96-105
Luc JC van Loon, Wim HM Saris, Hans Verhagen, and Anton JM Wagenmakers
健康な男性8人を一晩絶食させての実験。
炭水化物を摂取した後でのインスリンの反応、アミノ酸やタンパク質を摂取した後でのインスリンの反応、
これらはどちらも実験されている。
両者を組み合わせた実験も行われている。
ではこれらの組み合わせで最もインスリンの分泌を高めるのはどれなのかを確認しよう
という具合で実験がなされています。
※注;アミノ酸やタンパク質だけの摂取でもインスリンは分泌されますからね。
1~20までの文献参照
インスリンの分泌はグリコーゲンの合成速度を高めるので、
パフォーマンス向上に効果があると考えられる(21や22を参照)。
Whey Pea Wheat Caseinの四つを摂取するタンパク質として利用。
アミノ酸としてはアルギニン、フェニルアラニン、ロイシン、グルタミンを使用。
組合せは図を参照。
インスリンと強い正の相関があったのはロイシン、フェニルアラニン、チロシン、シトルリン。
負の相関が見られたのがグルタミン。
チロシンはフェニルアラニンが大量にあると合成されるので、それによるものと考えられる。
アルギニンの単独での摂取は腹痛を引き起こすだけでインスリンには効果は無し。
グルタミンも摂取して特に変化が出なかったので体内での合成で十分であろう。
タンパク質も”市販のプロテイン”のように粉状になっているものは消化が速く2時間後にはアミノ酸の濃度を高める。
(注;市販のという訳を当てるのが適当かと思いまして。プロテインというとタンパク質そのものなのか、日本人が使うサプリとしてのものなのか分かりにくくなりますので)
インスリンだけを考えるならロイシンとフェニルアラニンを同時に加水分解した小麦タンパク質を摂取するのが効果的。腹痛も起こらないし。
という結論ですね。
アミノ酸の摂取はアルギニンのように腹痛を引き起こしたりするという作用も出るので、
そうした点も含めてベストなものを選ぶというのは必要でしょう。
小麦のタンパク質とロイシン、フェニルアラニン...
グルテン、グルタミン...
まぁ特別にグルタミンを他から取る必要は無いというだけで、
食事で気にせずに食べて良しということですから、
アレルギーなどなければグルテンフリーをせずにパスタなどを食べるのが効果的、
となりますかね。
というか、小麦をしっかり食べるのが良いのでは、
となるかと思いますね。
グルテンフリーって一般人に必要ですか?
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