本日は真面目に指導する際に起こるズレについての話。
選手に対して指導者が説明する、
もしくは選手が他の人から感覚の説明や練習のイメージなどを説明された時、
言葉での説明が全て正しく伝わるとは限りません。
これは話をする側と聞く側が同じ感覚を持っていない事が原因です。
例えば選手に対して今日の練習は「a+b」と説明します。
「a+b=12」これが今日の練習内容だと言われた選手は、
aにどのような数字を入れるか。
これは指導者が5と考えて5と説明しても、
4.2や5.8、
場合によっては10なんかが入ってしまうこともあります。
受け取る側の感覚が発する側とまったく同じで無ければ、
ズレは生じます。
このズレを小さくする作業が説明する側と受け取る側で必要になります。
数学なんかでは0≦a≦4といった定義をする事により、
その誤差は少なくなります。
しかし、
この範囲だけでは分数にしたりする可能性もあるので、
まだまだ範囲は広すぎます。
ですので、
aは自然数であるといった定義もさらにしないとなりません。
そんなもん選手は分かっている、
そう思う人もいるかもしれませんが、
感覚の違いというのは想像以上い大きいです。
ですので、
a+b=12という説明をして、
aは4より小さい自然数であってという定義でも不足している可能性を考え、
さらに範囲を狭める作業をする。
そこまでやって、
言いたいことがほぼ全て伝わります。
自分の感覚や知識と相手の感覚と知識は一致しない、
そこを認識してからの指導というのが大事です。
思ったように記録が伸びない場合などでは、
見た目では出来ているように思われることが、
実際には出来ていないということが原因だったりします。
自分の言っている事をイメージしているそのまま伝えるのは難しい、
そうした事が分かって頂ければ。
なお、
選手と指導者のフィーリングが一致しやすいというのはあると思います。
そうしたペアが理想的なんだろうと思いますが、
その際は指導者の能力というのが選手の伸びを大いに左右することになりますので、
選手は指導者の能力を上回るものを求めているのかな、
という疑問は持ち、
新たな技術を磨くために他の指導者に倣ったりするというのは必要だと思います。
感覚だけ磨いていれば良いというものでもありませんので。
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2015年5月14日木曜日
2015年4月23日木曜日
電気による刺激は回復に影響を与えるのか
ELECTROSTIMULATION RECOVERY-RELATED STRATEGIES
Are they effective?
- Written by Nicola A. Maffiuletti, Switzerland and Grégory Dupont, France
2015年4月17日金曜日
世界記録保持者の身体構成
Skeletal Muscle Signature of a Champion Sprint Runner
Scott Trappe , Nicholas Luden , Kiril Minchev , Ulrika Raue , Bozena Jemiolo , Todd A. Trappe
Journal of Applied Physiology Published 6 March 2015
そうしたことが言えるかもしれません。
よくある論文ではトップアスリートを数人抽出して、
それを平均化して数値を見ていますが、
そうした論文の問題点は下位の選手をトップアスリートと表現して良いか、
というところにあります。
9秒台で走る選手をトップアスリートと呼ぶのは間違いないでしょうが、
その中で9秒99の選手をトップと呼べるのか。
言うなればその集団の中で遅い人のデータが見えるものを見えなくしている可能性がある、
そういう話です。それと比べるとこの論文はとても分かりやすくて良いかと思います。
2015年4月11日土曜日
血流制限(加圧)による筋肉の活動量や血管の酸化能力について
Effects of blood flow restriction duration on muscle activation and microvascular oxygenation during low-volume isometric exercise.
Cayot TE, Lauver JD, Silette CR, Scheuermann BW.
そのトレーニング方法は知っている人が増えました。
しかし、どうやるのが最も効果的なトレーニングになるのかは、
まだまだ研究途上です。
ということで、こちらの論文では加圧した状態での筋中を調べて、
加圧トレーニングは効果があるのか、どれくらいの時間が必要なのか、
そういった点を調べています。
この加圧トレーニングは特殊な環境を体内において作り出しますが、
こうした環境になると何故にトレーニング効果が高まるのか、
そうした話へとつなげて考えていくと非常に面白いと思います。
2015年4月9日木曜日
ジクロロ酢酸摂取による運動中の乳酸蓄積の低下はミトコンドリアの増大を減衰させる
ジクロロ酢酸摂取による運動中の乳酸蓄積の低下はミトコンドリアの増大を減衰させる
星野 太佑, 田村 優樹, 増田 紘之, 八田 秀雄
体力科学
Vol. 63 (2014) No. 1 p. 61
トレーニング中に乳酸が蓄積することがトレーニング効果の一つとなる。
体力科学
Vol. 63 (2014) No. 1 p. 61
トレーニング中に乳酸が蓄積することがトレーニング効果の一つとなる。
そういった解釈が出来るかと思います。
運動中に乳酸が溜まってつらいという人には、
ジクロロ酢酸を摂取してから運動してみれば良いというアドバイスが出来ますね。
それによる運動持続時間の変化などはとても興味深いデータとなることでしょう。
こんなことを書くと、試合の当日にジクロロ酢酸を摂取する人が出てきそうで不安ですね。
多分、効果ないですよ。
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