Avigdor D. Arad,et.al 13 JUL 2022
https://sites.google.com/view/spe-gym/ 走りや身体作りの指導など、各種のご依頼はジムのサイトよりどうぞ。小田急線、千歳船橋駅から徒歩3分のパーソナルジムです。
2022年8月1日月曜日
運動中の脂質酸化能力はインスリン感受性に関連する
Avigdor D. Arad,et.al 13 JUL 2022
2022年3月11日金曜日
慢性的なアキレス腱への痛みへのPRP注射の効果
Effect of Platelet-Rich Plasma Injection vs Sham Injection on Tendon Dysfunction in Patients With Chronic Midportion Achilles Tendinopathy
A Randomized Clinical Trial
Rebecca S. Kearney, PhD; Chen Ji, PhD; Jane Warwick, PhD; et al
JAMA. 2021;326(2):137-144. doi:10.1001/jama.2021.6986
・3ヶ月以上続くアキレス腱中央部の痛みを持つ成人において、多血小板血漿の単回注入PRPは、治療後6ヶ月のプラセボ注入と比較してより良い機能をもたらすかを調査
・アキレス腱の中間部に疼痛を有する240名の参加者を調査し、6ヶ月後の平均は54.4 vs 53.4で統計的に有意ではなかった
・多血小板血漿の単回注入は、プラセボの注入と比較してアキレス腱の機能障害を有意に減少させることはなかった。
無料なので詳細はお読みください。アキレス腱へのPRPは大きな効果が無さそうです。効果があったという人は、何もしないでも同じレベルまでは回復した可能性が高いということで。
https://twitter.com/Seth0Neill/status/1501863247070195712?s=20&t=r5pxf6FobA226ia_sTbjBQ
2022年2月5日土曜日
スクワット後の回復への介入、冷却と着圧タイツの利用が若年男性と高齢男性へ与える影響
2021年11月27日土曜日
マスクを着用しての運動は無着用の時と負荷は変わらない
Eric Tsz-Chun Poon Front. Physiol., 26 November 2021 | https://doi.org/10.3389/fphys.2021.775750
2021年10月16日土曜日
代謝の支点となる乳酸
Lactate as a fulcrum of metabolism
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2213231720300422
George A.Brooks Redox Biology Volume 35, August 2020
・人間の心臓では、エネルギー源としてグルコースや脂肪酸よりも乳酸が好まれる
・脳においてもグルコースよりも好まれる
・神経細胞はグルコースの取り込みと乳酸の生成に必要な細胞成分を持っていて、細胞内乳酸シャトルによって動脈に直接乳酸を取り込み、利用することができる(74)
・解糖系による乳酸の生成が酸素不足時にのみ生じる考え方には実験的な裏付けがない
・完全な好気性条件下では、グルコースとグリコーゲンの異化が乳酸生成に進むというエビデンスがある(7,39,136,139)
・筋収縮が細胞の酸化還元に及ぼす以外に、L-乳酸は、酵素的および非酵素的に触媒される反応によって、活性酸素種(ROS)の細胞産生に影響を与える(ミトコンドリア呼吸の結果として活性酸素が生成される)
・ミトコンドリアの呼吸の主なエネルギー源は乳酸である
・乳酸は血管内皮成長因子(VEGF)、インターロイキン-1(IL-1)、TGF-βの放出を促して血管新生と創傷治癒を促進するという好ましい結果が得られている(88)
・定期的な運動によりミトコンドリア質量が2倍になる可能性がある(42,82,94,137)
・ミトコンドリアタンパク質発現の増加のためのシグナル
・ミトコンドリア生合成の転写制御としてカルシウムイオン (119),AMP活性化プロテインキナーゼ (AMPK) (101,167])、サーチュイン1 (Sirt1) (46),低酸素誘導因子-1α (HIF-1α) (152)、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体γコアクチベーター-1α (PGC-1α) (72)がある。PGC-1αがマスターレギュレーターとされる
・ミトコンドリア生合成の下流の調節因子はNRF-1およびNRF-2、ミトコンドリア転写因子A(TFAM)(117)がある。これらに共通するのは、ATPのホメオスタシスが損なわれているという状況である
・乳酸にさらされると活性酸素が増加し、活性酸素やカルシウムイオンに反応することが知られている673の遺伝子が上昇
・乳酸は、脂肪酸の動員と酸化を阻害して制御する
・乳酸が脂肪酸を抑制するメカニズムは、乳酸が受容体結合を介して脂肪の脂肪分解を抑制すること(1,33,59,99)
・pHやナトリウムイオンとは無関係に、乳酸がヒドロキシカルボン酸受容体1(HCAR-1)の活性化を介して、脂肪細胞における脂肪分解を抑制する
・筋収縮時に解糖が促進されると、乳酸とピルビン酸の濃度が上昇し、ピルビン酸よりも乳酸への影響が相対的に大きくなる
・筋活動によりモノカルボン酸がミトコンドリアに取り込まれるとアセチル-CoAが生成され、それによってマロニル-CoAが生成されCPT1を阻害し、活性化された遊離脂肪酸がミトコンドリアマトリックスに侵入するのを抑制する(107,142)
トレーニング関連で個人的に気になる点をピックアップしただけですので、興味がある方は全文を読むことをオススメいたします。非常に興味深く読める内容でした。2000年代に乳酸が疲労物質ではなさそうであるという流れが進んできていますが、現実的にはまだそれを理解していない人も多く臨床の場などでは高い乳酸値が問題であると捉えてしまっているが、機能を改善するためには乳酸が高値になることが良い影響を与えている可能性なども指摘されてきています。ケガの回復に乳酸が役割を果たしているということですね。あとは持久的な運動をする時には乳酸が出ることが大事なのは引き続きですし、パワー系のトレーニングにおいても重要でしょう。腸脳の話ではまだ明確なものが多くは無いですが、今後さらにデータが出てくることが期待されます。あとは文中にも載せましたが、ミトコンドリアの呼吸による活性酸素が遺伝子発現において大事な役割を果たしているので、そこも意識して抗酸化作用のある食品、サプリの摂取を行うことも大事でしょう。