2025年9月22日月曜日

1989年のサッカー日本代表選手の酸素摂取量

 日本人一流サッ カー選手の最大酸素摂取量 ーポジショ ン及び年齢別の比較ー
kiyo_vol24_pp65.pdf
東京大学教養学部体育学紀要(1990)24,65~ 71

日本代表選手を含む国内の一流サッカー選手を対象として最大酸素摂取量を調査したら、10年間で向上が見られなかったというもの。A代表が体重当たりで55.1ml/kg・minというのは低すぎでしょう。この時代のサッカーが弱かったのは明確にフィジカルと言えそうな数値。

なお、ほぼ同じころに国見高校を測定したものを見ると
Physique, Body Composition and Maximum Oxygen Consumption of Selected Soccer Players of Kunimi High School, Nagasaki, Japan

Journal of physiological anthropology 
巻 25, 号 4, p. 291-297, 発行日 2006-07 日本生理人類学会

国見高校の選手の方が上回っています。この頃の国見高校は1987年に選手権を初優勝、1989年は準決勝まで進出、1990年度に2回目、1993年度に3回目の優勝をした頃ということで、高校のトップ選手たちと呼んでも問題無さそうなレベルと考えれば、日本代表は高校レベルのフィジカルしかなかった。後半になったら運動量が落ちるのは当然、といったことが言えるのでしょうか。ただまぁ、最大酸素摂取量だけでは何も言えないので、あくまで参考数値です。海外ではどうなのか、といったのを次は見ていきましょう。