Vitamin C–enriched gelatin supplementation before intermittent activity augments collagen synthesis
Am J Clin Nutr. 2017 Jan; 105(1): 136–143.
Gregory Shaw, Ann Lee-Barthel, Megan LR Ross, Bing Wang, and Keith Baar
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5183725/
イントロ
・運動は、コラーゲン合成を増加させる(6-8)、コラーゲンの架橋に関するリシルオキシダーゼの発現を高める(9)
・ビタミンCとアミノ酸のプロリンによってコラーゲン産生が増加し力学が向上する(21)、グリシン摂取量の増加によって損傷後のアキレス腱の力学が向上する(29)。これらはコラーゲンとビタミンCを増やす栄養介入により、コラーゲン合成が向上することを示唆している
方法
・健康な成人男性8名が被験者。絶食後の朝に48mgのビタミンCを含む低カロリー飲料に0、5、15gのゼラチンを溶かしたものを摂取し、6分間の連続縄跳びを実施。運動後、実験室で4時間安静にし、その間に4回の血液サンプルを採取。4時間後の血液サンプルの後、カニューレを外し、被験者は実験室から退出。
・6分間の連続した縄跳びを3回/日を6、12時間後24、30、36時間後、48、54、60時間後に実施して再度測定
結果
・腱の太さに変化はなかったが機能の改善が見られた
・P1NP(Ⅰ型プロコラーゲン-N-プロペプチド)は15g群で大幅な増加(5gでは大きな増加は見られない。プラセボより高いくらい)
discussion
・15gのゼラチンを摂取してから1時間後に運動を開始すると、運動後の回復期にコラーゲン合成が促進されるという仮説を強く支持。プラセボ群とゼラチン15g群の運動4時間後のPINP濃度の比較で顕著に示されることから、ゼラチンが運動後のコラーゲン合成をサポートすることを明確に示している
・コラーゲン含有量はゼラチン補給群でのみ増加したが、すべての群で力学的な増加を示した。血清中のビタミンC濃度は測定していないが、80mL中に48.5mgのビタミンCを400mlに溶かしたドリンクの摂取が力学の向上に影響を与えた可能性がある
・ビタミンCはコラーゲンの合成に必要であり(41)、ビタミンCはコラーゲン架橋酵素であるリシルオキシダーゼ(42)、プロリルおよびリシルヒドロキシラーゼ(41、43)をも活性化し、これによりコラーゲン架橋を増加させる(44)
運動により骨や腱の合成・剛性が高まるが、それをさらに高めるのがビタミンCとゼラチンの摂取。15gほどのゼラチンなので通常では摂取されない量ですが、アキレス腱その他の治りがイマイチな人は行ってみると良いと思います。ただ、ビタミンCが多くなりすぎると筋肉その他の能力向上が大きく制限されてしまうので、タイミングが難しいという問題もあります。朝にしっかりと摂取して夕方に運動、寝る前にも摂取して軽く刺激、というのが良いかと思います。ヒールレイズ程度の運動でも刺激としては十分というのが先日の論文ではあった通りなので、寝る前くらいならばいけるでしょう。まぁビタミンCが50mg程度であればそこまで問題は無いと思いますが、おおよそ1日で100mgも摂取すれば十分、1日に300mgで多すぎというのがアスリートな人たちでの数値だと思われるので、1度に50㎎だと1日の半分くらいなのでなかなか多いかな、と。この点はまた後日に。とりあえずはゼラチンをしっかりと摂取して運動をしましょうね、と。なお、食品成分データベースですと、プロリンは豚で100g中に13gほど。角煮などで摂取すると考えるとカロリーが…、となりそうですので、やはりサプリメントでしょう。
0 件のコメント:
コメントを投稿